【原子力正しい理解で豊かなくらし】…この看板が震災前には町の入口に掛かっていた。看板は今、原子力災害伝承館の裏口にひっそりと置かれている。
赤い車の残骸は津波で潰れた消防自動車、その破壊力が凄まじい。
伝承館の広い芝生は、ミニカーのようなロボットが芝刈りをしていた。
伝承館へ行くには、ナビに頼り常磐道の常磐富岡ICから帰還困難地域を通って行った。その道路は、自動車以外は通れない地域もある。高速道路を降りたとたん、空き家になって朽ちはじめた家が目に入る。
かつて『豊かなくらし』の町は、原発の事故のためゴーストタウンとなり、家は廃墟化していた。
しかし、此処は家を出発して首都高速に乗り、高速乗り継いでたったの5時間で着くところだった。ほんとに近い。福島のことは日本全体にとって他人事じゃない。地球儀的には同じ土地。
2011年福島原発が何度も爆発し放射能が拡散した時、5時間で関東まで核の汚染が風に乗って届いていたと実感する。10時間でほぼ日本全国へ散らばったのかも・・。あのとき、当時の枝野官房長官が「ただちに影響はない」って連呼していたのを思い出す。狭い日本、日本のどこへ逃げたってあまり変わらなかったのね・・。
事故から11年過ぎても、帰還困難地域があるという現実に放射能の恐ろしさを知らされる。
原発は、見えないけど林の向こうにある。↓
防潮堤近くの砂地に松の木を植林しているようだけどなかなか根付かないのかな?
防潮堤の上から海を見ても、野原を見ても、カラスもスズメも野鳥もネコの子一匹もいなかった。生活する人が居なくなったら自然の生き物も来なくなるのかな。寂しくて寒かった。土壌を除染し、盛り土して埋め立て地のようにきれいに復興工事している野原に人や生き物が戻ることはあるのかないのか?
原子力災害伝承館で知ったことに明るい話はない。
3,11あの日にどんなことがあって、どう今に続いているか自分なりに少し分かった。
伝承館のホームページ
聞いた話で、福島第一原発の廃炉はすごく難しく、炉の内部線量が6シーベルト(即死レベル)で、ロボットも正常に動かないことが多く、今は1グラムも燃料デブリを取り出せていない。そもそも事故を起こした原発の廃炉技術はこの世にない。未来の化学技術で廃炉を目指す。それが、一応40年の廃炉計画ってこと。
また、たとえその核廃棄物を取り出せたとしても、核の害が半減期するのに数万年かかる。数万年先どうなっているのかな?
その最終処分場(安定した地盤の地下100mの場所)は世界中の何処にもない。
世界では、フィンランドだけが世界で初めて島の端に地盤調査・建設中という。
現状、世界の役目を終えた核のゴミは原発敷地内に置かれたままにしているのでしょうね・・。核の処理も未来の科学技術を待って・・・それが現実。
核のゴミを取り出すことも処分する場所もないのに40年で廃炉できるのだろうか?
NHK「原発事故10年 残り30年で廃炉の作業を終えることができるのか」👇
原発事故10年 残り30年で廃炉の作業を終えることができるのか|NHK原発特設サイト
未来の科学技術ではできるようになるのだろうか?
電気の無い生活も困る。
かといって、エネルギー争いも起こってほしくない。
皆が知恵を出して、安定したエネルギーが得られるように、未来科学技術の研究者を育て、研究や開発を進めるしか道はないのでしょう。たぶん😊