6月、紫陽花が雨に映える季節となって、奥多摩1泊旅行に行って来ました。
青梅市をナビに設定して、圏央道日の出ICを下りて進む。東京の奥座敷というような静かな森が目に入る日ノ出町を進み、さらに森が深くなると、道案内の看板に『ロン・ヤス会談記念碑 日の出山荘はこちら⤴』が目に入り、表示の通りに進むと車1台がやっと通れる細い山道の先が中曾根康弘元総理の日の出山荘でした。


アメリカの大統領が、このような山の中によくぞ来てくれたなぁ~。
江戸後期の築100年の茅葺古民家を、1962年、中曽根さんが別荘として購入し、1983年にはロン・ヤス会談の場となった庵。
今でこそ田舎暮らしとか言って古民家もお洒落だけれど、バブル景気の入り口のイケイケの1983年の日本で、時代に逆行するような山の中に招待して、日本の美でもてなした中曽根さんはやっぱ凄い人なんだと思う。


この青雲堂では日本食や日本酒のお食事をレーガン夫妻とご一緒に・・・。
また中曽根さんがお茶を振る舞う写真も・・。
囲炉裏の写真には、いわな?の魚を焼いて政治談議をする宮沢さん、竹下さん、安倍晋太郎さんが写っていた。熱く熱く日本の舵取りを語ったのかなぁ~・。
日の出山荘に個人的なレベルでもいろいろな外国の首脳も招待して友人関係を作ってくれた中曽根さん。今の日本の国力が世界に認めらているのも、COOLなジャパンが世界の人から好感を持たれているのも中曽根さんの功績があると私は思っています。
天心亭では、レーガン夫妻とちゃんちゃんこ姿が印象にあると思う。
中曽根さんはここで自慢の法螺貝を披露したのだそう。法螺貝の音が静かな森に響いたでしょうね。
普段の中曽根さんは、読書や俳諧、絵を描いたり、書道、座禅をしておられたそうです。


バイクでお出かけしたり、野菜を育てたり、森のプールで泳ぎ、日光浴の写真もありました。
絵や書道も個性的で大胆。政治だけでなく趣味の幅も広くいつも背筋が伸びていた。
2019年に老衰で享年102歳で逝去されました。長寿で医者も驚く健康体だったそうです。



レーガン財団「ロン・ヤスは他にない関係」
「レーガン元大統領は中曽根元総理大臣を友人、賢明な同僚、そして重要な同盟相手と呼んだ。ロン・ヤスの関係は他に類を見ない関係だった。レーガン元大統領が8年間の在任期間中、キャンプデービッドに招き会談を行った世界の首脳は2人だけで、そのうちの1人が中曽根元総理大臣だった」と述べ、互いにファーストネームで呼び合ったことや、ワシントン近郊にある大統領の山荘で首脳会談を行ったことをあげて2人の特別な関係を強調し、中曽根元総理大臣の死を悼みました。